エノテカ ガルビーノのブログ

NEW OPEN!銀座駅徒歩1分・有楽町駅徒歩5分【ワインと料理をのんびりと楽しめる店】

ポッジオ バディオラ ~マセラシオンとは~

【当店のセラーより・・赤ワイン①】

★ ☆ 最初は酸味もやや感じられるが、次第に円やかになりコクも感じられるエレガントな出来栄え ☆ ★

Badiola ~Mazzei~       4900円(5390円)
イタリア トスカーナ州 キャンティ カステッロ ディ フォンテルートリ
サンジョヴェーゼ65%・メルロ30%・プティ・ヴェルド5%

 『バディオラ』という名前はイタリアキャンティ地区の標高500mにある一番高い『ル・リぺ畑』の畑を見渡す位置に立つ教会の名前に由来します。また『ポッジオ』はイタリア語で『丘』の意味です。ステンレスタンクで醗酵、マセラシオンは12~15日、アメリカンオークの小さな樽(225L)で10ヵ月熟成します。

 カステッロ ディ フォンテルートリは、1435年から6世紀にわたりマッツェイ家が所有している歴史あるカンティーナ(ワイナリー)です。117haの畑を120の区画に分けて36種類のサンジョヴェーゼをそれぞれ適した区画に植えて管理、醸造、熟成するという、まさにサンジョヴェーゼのスペシャリストです。植密度を高く、そして徹底した低収量で栽培されたブドウは、それぞれに異なる個性を持ちつつもエレガントな仕上がりを目指しています。

 先代のラポ マッツェイは、長年キャンティ クラシコ協会の会長を務め、サンジョヴェーゼの品質向上に貢献しました。また彼が公文書にキャンティ・ワインという名前を初めて使用したことがキャンティの始まりと言われたり、米大統領のトーマスジェファーソン氏の依頼によりブドウの木を植樹し、アメリカ大陸最初のブドウ畑を作ったと言われている歴史ある生産者です。現在は24代目にあたる息子の兄弟二人が手掛けています。

『エレガント』を標榜しているだけあって、生き生きとした赤いベリー系果実の香りと味わいに爽やかな酸と軽やかなタンニンを持ち、さらにボルドー品種をブレンドすることによりワインに親しみやすさと骨格が増しています。


マセラシオン(醸し)とは何か・・・赤ワインを醸造する際に行われる工程で、タンク内に入れたブドウがアルコール醗酵を始めると果皮や種子から色素と渋みが出て来ますが、この工程をマセラシオンと呼びます。マセラシオンの際に出る炭酸ガスにより、ブドウの果皮や果肉等が上面に押し上げられてしまうので、タンク下部より果汁を抜いてタンク上部から振りかけたり(ルモンタージュ)、棒で上から突き崩して液体中に沈める(ピジャージュ)などをして、この工程がスムーズに行われるようにします。因みにこの造り手はブルゴーニュの生産者に多いピジャージュのみを行っています

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