エノテカ ガルビーノのブログ

NEW OPEN!銀座駅徒歩1分・有楽町駅徒歩5分【ワインと料理をのんびりと楽しめる店】

レ・コントゥール・ド・ドポンサン ヴィオニエ ~ヴィオニエという品種の特徴~

【当店のセラーより・・・白ワイン

隠れた人気の品種ヴィオニエを100%使用したワイン

Les Contours de Dponcins Viognier Collines Rhodaniennes  74008140

フランス ローヌ地方 セプタントリオナル(北部)

ヴィオニエ100

フランソワ・ヴィラール

 

 フランスで白ワインと言えば、シャルドネソーヴィニヨン・ブラン、ユニ・ブランを思い浮かぶかと思いますが、私の一押しは『ヴィオニエ』です。

白桃やアプリコットなどのフルーティーな香りや樽からくるトーストのような香りが合わさって複雑で華やかな香りが広がります。滑らかな口当たりと程よいボリューム感、温度が上がるとさらに芳醇な果実味が表れて余韻も楽しめます。

 

 アルコールは14%と少し高めです。樹齢15年以上のブドウから造られ、ステンレスタンク30%、樽70%(そのうち新樽25%)で約1年ほど熟成されます。

 フランソワ・ヴィラールは、ヴィオニエ種の主要産地であるローヌ地方を代表する醸造家です。

 因みにヴィオニエ種の産地でとくに有名な場所はコンドリューですが、このワインはその土地からわずかに外れるため、コンドリューとは名付けられておりません。

 

 もともと晩熟タイプの品種ですが、さらに完熟させるために収穫時期をかなり遅くしています。また収穫量も大幅に少なくしているので、より濃縮・完熟したブドウを収穫しています。

 

・・・収穫時期が遅いという事は、災害や害虫、天候など様々なリスクが増えます。またコストも余計掛かります。収穫量を減らす事はワインが出来る本数も減るという事なので、ワインの価格も上がります。因みに近年のボルドーの赤ワインは殆どメルロー種主体となり、カベルネ・ソーヴィニョン主体のワインが減ってきています。それはリスクを減らすために収穫時期が遅いカベルネ・ソーヴィニョンを敬遠し、より早く収穫できるメルローを増やす傾向にあるからです。

 

この醸造家の様にきちんとした作業でワインの価格が高いのは当然だと思いますが、どこかの評論家が醸造のストーリーを考えずに私見だけで評価し、その結果価格高騰するというのは如何なものか、とつくづく思います。

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ヴィオニエ 100%

 

ヴィオニエについて・・・ヴィオニエはフランスローヌ北部を原産とするブドウです。またイタリアピエモンテ地方の品種であるフレイザやネッビオーロを祖先に持つと言われています。

特徴は実が比較的小さく、アロマティック品種と言われるように芳香性豊かな香りが強く、白桃やアプリコットなどの甘いフルーツの香りも特徴です。

温暖な気候を好むので、酸味が穏やかで厚みがあり芳醇な香りを楽しめます。

 

近年ラングドック地方、さらにオーストラリア、ニュージーランドなどでも多く栽培されていますが、ローヌのヴィオニエとは違った味わいです。

カジュアルなヴィオニエは、甘い南国フルーツの様な香り、たっぷりとした果実味とアルコールでコクのある味わいに対し、ローヌ地方のヴィオニエは上品な甘やかさで心地の良いとろりとしたオイリーさが口の中に広がり、余韻も長く続きます。

 

 前菜から魚料理、淡白な肉料理まで合わせられます。またゲヴェルツトラミネールの様に、スパイシーな料理にも合うかと思います。