エノテカ ガルビーノのブログ

NEW OPEN!銀座駅徒歩1分・有楽町駅徒歩5分【ワインと料理をのんびりと楽しめる店】

シャペル・ド・ポタンサック ~ワインの香りを表現する⁉~

【当店のセラーより・・赤ワイン②】
★ ☆ボルドー格付け第2級シャトー レオヴィル ラスカーズのスタッフが手掛けるシャトー ポタンサックのセカンドラベル☆ ★

Chapelle de Potensac      6000円(6600円)
フランス ボルドー メドックA.C.
メルロー71% カベルネ・ソーヴィニョン23% カベルネ・フラン4% プティ・ヴェルド2%

 このワインの所有者であるドゥロン家はシャトー ポタンサックの他、ボルドーサンテステフ村を代表するワインである格付け第2級シャトー・レオヴィル・ラスカーズも所有しているので、そのスタッフもこのワインを手掛けています。
 また「近代醸造学の父」とも呼ばれているボルドー大学のエミール・ペイノー教授がコンサルタントとして参加しています。
 そうそうたる顔ぶれですが、セカンドラベルという事もあり、親しみやすいしなやかな仕上がりとなっています。
カシスやブラックチェリーの香り、ハーブやすみれ・・・そしてメルロー種特有の柔らかな果実味とタンニンが感じられます。十分な酸もあるので引き締まった味わいとなっています。エレガントでクラシカルなスタイルです。

香りの表現・・・カシス・ブラックチェリー・ハーブ・・・など色々な表現がありますが、本当にそんな香りするの?・・・という疑問を持たれる方も多いかと思います。
 実はテイスター(ソムリエ)の方々が表現するコメントも人それぞれ違うっていう事が多々あります。
ソムリエの皆様はベースとなるもの(ワイン)を持っており、そのベースをもとにワインを表現していきます。ある人はしっかりとしたワインがベース、またある人はピノノワールやサンジョヴェーゼ・・・と様々です。料理でも濃い味が好きな方、肉料理は召し上がらない方、野菜のみ召し上がる方・・・それぞれいらっしゃるかと思います。
 ワインも同じく例えばロバートパーカーの様に、はっきりと主張があって分かりやすいワインが好きな方もいらっしゃいますし、エレガントなワインがお好きな方もいらっしゃいます。ベースが違えばワインの表現も変わってくるのだと思います。
 因みに私はフランスボルドーの『シャトー・デュクリュ・ボーカイユ'82』を10数年後に飲んだ味わいを基盤にしています。
 
 ワインはよく果物や野菜などに例えられますが、味わいや香りの濃淡、ボリューム感などにより表現の順番がある程度決まっています。それが分かると、ティスティングコメントを見て大体の味わいを想像することが出来ます。
今度詳しく書きますが、例えば赤ワインですと以下の順番で徐々に濃いイメージのワインを表現しています(複雑なワインもあるので一概には言えないのですが・・・)

イチゴ⇒ラズベリー⇒ブルーベリー⇒ブラックチェリー⇒ブラックベリー⇒カシス
果物の色を見ても少しずつ色が濃くなっているかと思います。

 ソムリエによってコメントの表現は違うと言いましたが、一貫性はあります。軽いワインの印象には軽いイメージの表現となりますし、しっかりとしたワインにはより黒系のニュアンスや○○のコンポートなどの様に凝縮感のある表現となります。
また、イチゴの香りと言いながら、ブラックベリーの香りもする・・・という表現は、軽いイメージと重いイメージを表現しているので、基本的にはありません。(複雑さや次第に感じられるなどの場合はあり得ますが・・・)

 今回はごく一部の表現をご紹介しましたが、この他にも『トーストした香り』、『ハーブの香り』『キューピーの香り』から『猫のおしっこ』・・・と色々な表現を合わせてコメントします。またご紹介できたらと思います。

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シャペル・ド・ポタンサック

グランバトー ボルドー ブラン ~新樽とは~

【当店のワインセラーより・・白ワイン①】
★ ☆ この価格で新樽を70%も使用するシャトーベイシュヴェル監修ワイン ☆ ★

Grand Bateau Bordeaux Blanc Barri re Fr res    4700円(5170円)
ブドウ品種:ソーヴィニョン・ブラン75% セミヨン25%(ソーヴィニョン・ブラン100%)
生産者:バリエール フレール

 当店の貯蔵ワイン紹介第二弾。フランスボルドー第4級ワイン『シャトー ベイシェヴェル』が監修している白ワインです。
フランス サンジュリアン村にある『シャトー ベイシェヴェル』はボルドーで最も美しい城として有名なシャトーです。
また「帆を半分下げた帆船」のラベルでも有名です。

 かつてジロンド河側にあるこの城はかつて海軍提督エペルノン公爵が住んでおり、「大帆船(Grand Bateau)」の船乗り達がこの城館の前に差し掛かると、公爵に敬意を表するために『ベッセ ヴォワール(帆を下げよ)』と叫んだことから「帆を半分下げた大帆船」のラベルとなりました。また『ベイシェヴェル』の語源にもなりました。私も一度行きたい場所の一つです。

このワインの生産者『バリエール フレール』は、サントリーとフランスの大手ネゴシアン(卸売業者)が共同で設立した会社の傘下に入っており、シャトー ベイシェヴェルやシャトー ボーモンなども所有しています。

 さてこのワインは何と新樽を70%も使用しています。と言ってもステンレスタンクが70%、残りの30%が樽を使用しておりますので、そのうちの70%・・・つまり30%のうちの70%・・・計算できませんが・・・。(新樽の説明は後ほど)

柑橘系の果実やソーヴィニヨン・ブラン由来のハーブの香りと適度なトーストの様な樽香が感じられます。飲み口はすっきりとした香りのイメージよりも厚みも感じられ、バランスよくクリーンで生き生きとした心地よい酸味が支えています。樽香もありつつもフレッシュな味わいがベースなので、シーフード料理やグリルした魚料理などによく合うかと思います。

新樽とは・・・よく新樽○○%とか、バリック○○%とか書かれているかと思います。ワインを熟成させる樽は225L、500L、1800Lとまちまちですが、バリックとは225Lの小樽の事を指します。なぜ大きさに違いがあるのでしょうか?・・・樽が大きくなればなるほどワインも多く入るので、単位量当たりの樽に触れる面積減ります。樽に触れる面積が減ると、それだけ樽からくる風味が抑えられます。
 またワイン樽は使い捨てではなく洗浄して繰り返し利用しますが、新樽は一度も使用していない樽の事で、新樽でしかつかない風味、より樽の風味をつけたい場合に使用します。ただ新樽は高価なので、主に高級ワインに多く使用されています。
樽の風味が強ければよいわけではなく、ブドウ自体の味わいとのバランスが重要です。どの樽を使用するかは醸造化の腕の見せ所です。
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ポッジオ バディオラ ~マセラシオンとは~

【当店のセラーより・・赤ワイン①】

★ ☆ 最初は酸味もやや感じられるが、次第に円やかになりコクも感じられるエレガントな出来栄え ☆ ★

Badiola ~Mazzei~       4900円(5390円)
イタリア トスカーナ州 キャンティ カステッロ ディ フォンテルートリ
サンジョヴェーゼ65%・メルロ30%・プティ・ヴェルド5%

 『バディオラ』という名前はイタリアキャンティ地区の標高500mにある一番高い『ル・リぺ畑』の畑を見渡す位置に立つ教会の名前に由来します。また『ポッジオ』はイタリア語で『丘』の意味です。ステンレスタンクで醗酵、マセラシオンは12~15日、アメリカンオークの小さな樽(225L)で10ヵ月熟成します。

 カステッロ ディ フォンテルートリは、1435年から6世紀にわたりマッツェイ家が所有している歴史あるカンティーナ(ワイナリー)です。117haの畑を120の区画に分けて36種類のサンジョヴェーゼをそれぞれ適した区画に植えて管理、醸造、熟成するという、まさにサンジョヴェーゼのスペシャリストです。植密度を高く、そして徹底した低収量で栽培されたブドウは、それぞれに異なる個性を持ちつつもエレガントな仕上がりを目指しています。

 先代のラポ マッツェイは、長年キャンティ クラシコ協会の会長を務め、サンジョヴェーゼの品質向上に貢献しました。また彼が公文書にキャンティ・ワインという名前を初めて使用したことがキャンティの始まりと言われたり、米大統領のトーマスジェファーソン氏の依頼によりブドウの木を植樹し、アメリカ大陸最初のブドウ畑を作ったと言われている歴史ある生産者です。現在は24代目にあたる息子の兄弟二人が手掛けています。

『エレガント』を標榜しているだけあって、生き生きとした赤いベリー系果実の香りと味わいに爽やかな酸と軽やかなタンニンを持ち、さらにボルドー品種をブレンドすることによりワインに親しみやすさと骨格が増しています。


マセラシオン(醸し)とは何か・・・赤ワインを醸造する際に行われる工程で、タンク内に入れたブドウがアルコール醗酵を始めると果皮や種子から色素と渋みが出て来ますが、この工程をマセラシオンと呼びます。マセラシオンの際に出る炭酸ガスにより、ブドウの果皮や果肉等が上面に押し上げられてしまうので、タンク下部より果汁を抜いてタンク上部から振りかけたり(ルモンタージュ)、棒で上から突き崩して液体中に沈める(ピジャージュ)などをして、この工程がスムーズに行われるようにします。因みにこの造り手はブルゴーニュの生産者に多いピジャージュのみを行っています

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アンティーク調の看板

こんにちは

銀座にある『エノテカ ガルビーノ』です。

今日は店の看板についてです。

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アンティーク調の看板

アンティーク調の看板は私の大のお気に入りです。

こちらは神戸にある『HORA SIGN』という所で、作って頂きました。

取り付ける場所や大きさ、色や形、字体・・・沢山相談して決めました。

もともと旧店舗の【ルヴァンドゥ銀座】では入口の場所がわからない、店が何処にあるのかわからないといった電話が多かったので、メインとなる看板はしっかりとつけようと思っていました。

店のカラーも近隣には無い、かつ目立つ色という事でオレンジにしようと決めていましたが、オレンジといっても沢山あり・・・#F0A030(強烈な橙)、#F08000(鮮やかな橙)、#FF7F00(赤みの橙)など悩みに悩みました。こんな沢山の色を自在に取り扱うデザイナーの方々って凄いなと感心してしまいました。

この看板をお願いした時期はちょうど木材の高騰がピークの頃で、年初の3倍となっていました。しかしうまく調整して頂き、かなりオマケもして頂きました。

本当は入り口の扉もアンティーク調塗装に仕上げて頂き、統一感を出したかったのですが・・・予算が無く今回は断念しました。

もしアンティーク調の看板にご興味がありましたら、リンクを張りましたので是非ご覧頂ければと思います。

当店の名前を言っていただければ、より親身にご対応して頂けると思います。

ご覧いただき、有難うござます。

 

 

 

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当店のロゴです
<はじめまして
銀座にあります料理とワインをのんびりと楽しめる店『エノテカ ガルビーノ』です。
店で起こったこと、旬の食材、料理の案内、ワインの紹介・・・など思いついたことを書いていこうと思っております。
少しでも参考になること、役に立つことがあれば幸いです。
まだ試行錯誤ですが、今後とも宜しくお願い致します。